Netflix映画【私は大丈夫】苦しみに耐える女性の運命は思わぬ方向へ…

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Netflix映画【私は大丈夫】酔った男に暴行されたヤネは、その出来事に目をつぶろうとするが、自分が思う以上に精神的なダメージを受けていた。性的暴行を受けた後の女性心理を繊細に描写した作品。あらすじと感想(ネタバレあり)

 

カモコです(^▽^)o

今回は、Netflix配信の映画『私は大丈夫』のあらすじや感想です。

レイプされた女性が心理的に追い詰められていく様子を描いています。

悲しく、辛い気分になりますが、見た後に深く考えさせられました。

 

「私は大丈夫」作品情報

 

ジャンル:ヒューマンドラマ
原題:Alles ist gut(All Good)
監督:エーファ・トロビッシュ
時間:153分
製作国:ドイツ
ドイツ公開日:2018年9月27日
Netflix配信開始日:2019年6月6日

 

「私は大丈夫」あらすじ

 

 

ヤネと恋人のピエトの共同ビジネスは破綻してしまい、街のオフィスを引き払うことにした。今はバイエルンの一軒家を改装していて、いずれそこへ引っ越す予定だ。

ある日、同窓会に出席するため街へ出たヤネは、昔の知り合いのロベルトとばったり出会う。近況を尋ねられたヤネが破産したことを打ち明けると、ロベルトは自社で雇えるかもしれないと気遣ってくれた。その時、ロベルトの義理の弟のマルティンが現れ、ヤネは軽く挨拶した。

同窓会に参加したヤネは、会場でマルティンと再び出会う。飲んで踊って楽しんだ二人は、夜道を一緒に帰ることに。

ヤネはマルティンを隠れ家に案内し、ソファで寝るようにと布団を準備する。そうするうちにマルティンはその気になり、ヤネに性行為を求め始める。抵抗するヤネをマルティンは押し倒し、ヤネの同意なくレイプする。

後日、ロベルトの会社に顔を出したヤネは、そこで再びマルティンと顔を合わせる。

 

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「私は大丈夫」登場人物

 

◆ヤネ(アネ・シュワルツ)

◆ピエト(アンドレアス・ドゥーラー)

◆ロベルト(ティロ・ネスト)

◆マルティン(ハンス・レーヴ)

◆シシー(リーザ・ハーゲマイスター)

 

ネタバレあり感想

 

以下の感想にはネタバレが含まれています。視聴後にご覧ください。

 

恋人との関係は上手くいっているけれど、ビジネスが破綻して困っている女性ヤネが主人公です。

落ち込んでいる時に、バッタリ出会った昔の知り合いが仕事をあげようと言ってくれて、ほんの少し希望が出てきたところで、ヤネはレイプされてしまいます。

 

…最初に断っておきますが、レイプシーンは激しいものではありません。時々「レイプ」という検索語で映画ブログを覗く人もいるようですが、この映画は女性の苦しい胸の内を繊細に表現したヒューマンドラマです。視聴者の性的欲望を満たすような下品な映画ではないですよ。

 

ヤネをレイプした男は、仕事をあげようと言ったロベルトの義理の弟に当たるマルティンです。彼は野蛮な男ではないのですが、酒を飲み過ぎてしまい、自制できなかったのです。

 

『私は大丈夫』というタイトルの通り、マルティンに暴行されたヤネは、その後何も起きなかったかのように振舞います。事件について誰にも言わず、忘れようとするのです。

ところが、マルティンとの縁は切れるどころか繋がっていってしまいます。

 

一方、マルティンは、ヤネを暴行したことを悔やんでいます。ロベルトの会社で働く彼は、社内でヤネと顔を合わせるので居心地が悪そうです。

ある日、マルティンはヤネに謝ります。何でもすると言うのですが、ヤネから断られてしまいます。

マルティンは、ヤネがいつ自分に暴行されたと言い出さないか、毎日心配でたまらなかったようです。お金を渡して口止めしようと考えているような素振りを見せました。

ところがヤネは自分を責めもしなければ、恐喝もしてきません。マルティンは、黙ってヤネの様子を伺うしかありません。

 

この映画を見る人の多くは、ヤネが隠れ家にマルティンを連れて行かなければ良かったのでは、と思うでしょう。私もそう思います。酔っている上に、一軒家に男女二人きりになるなんて、無防備すぎます。

どんな状況であれ、レイプした男の方が悪いとは思いますが、その時のヤネはマルティンをやんわりと拒否するだけで逃げたりしなかったのです。

 

ただ、そんなヤネの心情は理解できないこともないと思います。ヤネは破産手続きや失業で落ち込んでいて、精神状態が不安定だったのでしょう。酒を飲み過ぎる彼女の様子は、自暴自棄に見えました。それでマルティンに対して無防備になってしまったんだと思います。

 

翌朝、ヤネは涙を流し、苦しみます。どうしようもない怒りや後悔に苛まれます。

それでも気丈に、すぐロベルトに電話して、仕事の話をしに行きます。新しい生活を始めることに集中しようとするのです。

 

ヤネは、ロベルトが側を離れた時に、ひとりでクスッと笑ったりするのですが、その笑顔の奥にどうしようもない苦しみが隠されているのがよくわかります。ヤネを演じるアネ・シュワルツが、彼女の苦しみを微妙な表情と仕草で表現しています。苦しみも悲しみも飲み下そうとするヤネの姿が痛々しいです…。

 

しかし、社内で頻繁にマルティンと顔を合わせるヤネは、事件を忘れようとしても忘れることができません。それでも人前では笑顔で過ごしますが、それが事態を悪化させてしまいます。

 

会社がマルティンの誕生日を祝う時は、同席した恋人のピエトがマルティンと親しげに話す様子を見なければなりません。

ヤネの心の奥底に沈んだ苦しみは、どんどん重く、大きくなっていきます…。何も知らずに自分をレイプした男と笑顔で会話する恋人の姿を見るヤネが気の毒です。マルティンと話すなとも言えず、ただ目を伏せることしかできません。

 

その上、ヤネは大きな決断を迫られることになります。妊娠していたのです。

 

そのことをマルティンには話しますが、ピエトには話しません。

マルティンに話したのは、彼を苦しめたかったからだと思います。案の定、マルティンの顔には後悔が浮かびます。しかし、もうどうすることもできません。

 

ピエトに話さなかったのは、ヤネが中絶を決断したからです。ひとりで病院へ行き、処置をしたヤネですが、中絶したことをピエトに知られてしまいます。何も知らなかったピエトは驚き、ヤネが何を考えているのかわからなくなります。そして、ヤネに別れを切り出します。

 

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追い詰められるヤネが痛々しい

 

ヤネにとって、ロベルトとの出会いは幸運のはずでした。収入を得て、ピエトと再スタートを切り、幸せになろうと思ったでしょう。

ところが思わぬ事件が起きてしまい、それを隠そうとしたために、ヤネはどんどん追い詰められてしまいます。

 

そして、追い詰められたヤネが今度はマルティンを追い詰めた時、事故が起こってしまいます。そのことがさらにヤネを傷つけます。

 

ラストは、我慢に我慢を重ねたヤネの心情を表すシーンとなります。目を伏せ、硬い表情を見せる彼女がとても痛々しいです…。

 

ヤネを演じたアネ・シュワルツは、2019年のドイツ映画賞で主演女優賞にノミネートされています。受賞は逃したようですが、主演女優賞にふさわしい、素晴らしい演技をみせてくれたと思います。

 

重たい内容なので、見るには気構えが必要です。

ヤネの行動と決断に、共感できる女性、できない女性がいると思いますが、この映画を見て色々と考えてみることが勉強になると思います。

私は夜によく知らない男と二人だけで行動してはいけないと思います。

事件を未然に防ぐための警戒心はしっかり持っておいた方がいいですね。

 

画像引用:© Netflix